家賃の値上げに応じないと不動産トラブルになる?

家賃の値上げは認められています。しかし決められた告知の時期を守っていない場合は問題です。

賃貸物件に入居をする時には、その物件の立地・間取・家賃に納得をしたうえで賃貸契約を締結し、その物件に入居をします。
その家賃に関しても不動産トラブルが発生をする場合が多々あります。

価格に納得をした上で入居をした賃貸物件ですが、その家賃が値上げをするという通知が来た場合に、その不動産トラブルは発生する場合があるのです。
長く住んでくれているからと家賃を値下げしてくれる、また年築年数が経過しているからという理由から家賃を値下げしてくれるという場合にはトラブルになる事はなく、借主はその申し出をありがたく受け取る事でしょうが、反対に値上げという事になると、すんなりと納得をする事ができずに時としてトラブルになってしまうのです。
トラブルの内容としてほとんどの場合は「家賃の値上げに納得ができない」という事ですので、そうした場合に知っておきたい法律を紹介していきます。

まず家賃の値上げ、値下げに関しては『借地借家法第11条 第32条』において、借主、貸主どちらからでもその請求をする権利が認められていますので、貸主である家主が家賃の値上げ請求をする事は法律によって合法されている権利ですので、借主は「勝手に家賃の値上げを求めてきた」と言ってトラブルにする事は、知識不足であり、問題なのはその家賃の値上げを求めたきた時期が関わってきます。
家賃の値上げを告知するにはそれ相当の決められた時期というものがあり、借地借家法の法律では契約更新の1年~6ヶ月前にはその告知義務が定められていますので、もし家主からの値上げの知らせがそれよりも間近になった場合には、家主の告知ミスという事になりますので、その値上げに納得できずに退去をするというのでしたら、それまでの家賃(値上げ前の家賃)を払い続けてる事で、その物件に6ヶ月間までの入居をする事ができます。

ただしこれは1年または2年後毎に更新時期がある物件の場合ですので、更新時期そのものが定められていない物件の場合には、家主はいつの時点でも「値上げ告知」をする事が可能ですが、その値上げが実施をされるのは6ヶ月後からと法律によって定められています。
この家賃の値上げが実施されるまでの6ヶ月~1年という期間が定められているという事は、値上げをされる事に対して納得がいない場合には、その物件を退去して、新たな住居を探す為の時間を設けているものですので、家主が定められた期間内に家賃の値上げの告知をしてきた場合、応じる事ができなければ退去に向けての準備を進めていくしかありません。

退去を希望する場合には、その旨を契約書に記載されている退去報告の期日にそって家主に連絡をしなければ、敷金などから不足分の家賃を充当される場合があり、その事により新たな不動産トラブルに発展をしかねませんので注意をしなければなりません。
多くの場合この期間は退去の3ヶ月前です。

但し家主が家賃の値上げを求める場合には正当な理由が必要となります。
正当な理由とは「(固定資産税など)維持費の高騰」「近隣相場との格差是正」などがそれに当たりますが、家主がこの正当な理由を以て、決められた期日内に家賃の値上げの告知をしてきた場合にはそれに従うか、退去をするしかありません。
ただ「家賃の値上げに納得がいかない、払いたくない」という理由で同意ができないのであれば、最終的には裁判ということになりますが、その前に必ず調停を受けなければならない事になっています。
これは『民事調停法第24条の2』により定められていますので、この調停でも合意できない場合には裁判へと移行します。
しかし家主が不当に家賃値上げの交渉をしている場合でしたら、裁判の勝ち目もありますが、正当な理由で手順を踏まえての家賃値上げ交渉の場合には、裁判の行方は決して優位ではないでしょう。